本研究へ参加して頂いた皆様へ
【予後調査(住民票照会)及び全国がん登録情報の利用の実施について】
本研究では、研究に参加してくださっている方へ毎年アンケート調査用紙をお送りし、研究参加後の状況について継続的にお聞きしております。そのアンケート調査のお返事がいただけなかったり、郵送で尋ね当たらなかったりするなど、連絡が取れなくなってしまわれる方々がいらっしゃいます。その場合に私共としましては皆様の健康状態等に大きな変化があったのではないかと大変心配になります。そこで、そのような方々に限り住民票照会等の予後調査を実施して、現在の生活状況(現在も本当にお住まいなのか、転出又は亡くなられた場合はその転出先や日付のみ)を確認させていただきます。またこれに加えて「全国がん登録情報」を利用して、研究に参加してくださった方のがん罹患を把握します。
こちらのページは、がん登録等の推進に関する法律(平成25年法律第111号)に規定する、調査研究を行う者が講ずる同意代替措置に関する指針(厚生労働省告示第471号)に基づき、全国がん登録情報を利用するにあたり、調査研究対象者の皆様(本研究に参加して頂いた皆様)に情報公開を行うものです。またご協力いただいている皆様へ、本研究全体の説明と予後調査に関し再確認していただくことも目的としております。
上記指針等に基づき、以下の(1)~(6)について情報をご説明いたします。こちらのページに関することでご不明な点がありましたら、お手数ですが(5)に記載されている連絡先にご連絡下さい。
(1)調査研究対象者の範囲、調査研究の目的、全国がん登録情報等の提供を受けることその他の調査研究の概要に関すること
調査研究対象者の範囲
本研究は、研究参加施設近隣の一般住民で登録時年齢50歳~70歳までの喫煙指数600未満の男女を対象として実施し、約27000人の方にご参加いただいています。
調査研究の目的及び全国がん登録情報等の提供を受けることについて
本研究では、調査データから得られる情報と「予後調査」から得られる死亡や疾病罹患との関連について、匿名化した集団として解析し、低線量CTによる肺がん検診の精度及び死亡減少効果の有効性を明らかにすることを目的としています。
このような事情から研究にご参加いただいている方に毎年アンケート調査用紙をお送りして、健康状態等に変化がないかどうかをお知らせいただいております。
しかしアンケートのお返事がないなど確認ができなくなってしまった方については、「予後調査」により健康状態を把握する必要があります。皆様には研究にご参加いただく際に、健康状態を把握するため、住民票の閲覧やがん登録情報との照合をさせていただく可能性についてご説明し、ご同意いただいております。
住民票照会では対象の方が「現在も本当にお住まいなのか、転出又は亡くなられた場合はその転出先や日付のみ」を確認して、それ以外の個人情報を取得いたしません。これらの情報は研究のために利用させていただくもので、その他の目的には一切利用いたしません。この点について、引き続き皆様にご理解いただき、皆様の健康と国民の健康のためにご協力をお願いしているところです。
住民票の第三者による請求は請求の根拠となる権利や理由を提示して実施させていただきます。本研究では皆様からのご同意文書をもって請求させていただいております。また、住民票照会でいただいた情報は別項に記載の通り厳重に取り扱い、ご協力いただいた方の生活状況(現在も本当にお住まいなのか、転出又は亡くなられた場合はその転出先や日付のみ)の情報は本研究の目的以外には利用いたしません。各自治体が独自に定めている本人通知制度等によって、住民票請求時に通知されることがございます。ご連絡があった際などには、上記の点をご理解いただき、引き続きご協力の程よろしくお願いいたします。
また、がん登録情報の入手のために「全国がん登録等の推進に関する法律」に基づいて登録されている「全国がん登録」情報を利用させていただきます。「全国がん登録」とは、日本でがんと診断されたすべての人のデータを、国で1つにまとめて集計・分析・管理する新しい仕組みです。この制度は平成28年(2016)年1月に始まりました。
「全国がん登録」では、居住地域にかかわらず全国どこの医療機関で診断を受けても、がんと診断された人のデータは都道府県に設置された「がん登録室」を通じて集められ、国のデータベースで一元管理されています。
詳しくは、がん情報サービスウェブサイト『全国がん登録とは』(最終アクセス日:2024年8月15日)をご覧ください。
(2)全国がん登録情報等の利用目的・利用方法
全国がん登録情報を利用して、研究に参加してくださった方のがん罹患を把握します。本研究では、調査データから得られる情報と「予後調査」から得られる死亡や疾病罹患との関連について、匿名化した集団として解析し、低線量CTによる肺がん検診の精度及び死亡減少効果の有効性を明らかにすることを目的としています。
そこで当該調査研究を行う者が、調査研究対象者の全国がん登録情報又は都道府県がん情報の提供を受け、調査情報と紐づけて集計や解析を行います。
(3)全国がん登録情報等に係る個人情報の取扱いに関すること
本研究に関する、調査研究対象者からお預かりした個人情報は、JECS研究の「研究実施計画書」(人を対象とする医学系研究に関する倫理指針に準拠)に従って扱われています。加えて取り扱う全国がん登録情報は、がん登録等の推進に関する法律及び関連法令に従って、がんの罹患又はその診療情報に関する秘密の漏えい防止及びその他の情報の適切な管理のために必要な措置を講じて管理します。なお、全国がん登録情報は、「全国がん登録利用者の安全管理措置」を遵守することを条件に提供されます。個人情報の具体的取扱いとしては、全国がん登録情報又は都道府県がん情報の提供を申請する際は、調査研究対象者の個人情報(氏名、生年月日、住所等)を情報提供窓口である国立がん研究センターに送付いたします。
(4)施行日後に改めて本人同意を得ることができない理由及び指針の概要
平成28(2016)年からのがん登録情報の入手のために「がん登録等の推進に関する法律」に基づいて登録されている「全国がん登録」情報を利用したいと考えています。しかし、ご協力いただいている一部の皆様が研究に参加してくださった時点では、「全国がん登録」という仕組みは存在していなかったため、全国がん登録情報を利用してがん罹患を把握することを皆様にご説明し、同意をいただくことはできておりませんでした。
本来、研究に参加してくださっている方お一人お一人に「全国がん登録」情報を利用して健康状態を把握することをご説明して同意をいただくべきですが、参加協力者が合計2 万人を超えているため、お一人お一人から同意をいただくのは大変難しい状況です。がん登録等の推進に関する法律では、全国がん登録情報の利用にはがんに罹患した生存者からの同意を必要としていますが、改めて同意を得ることが難しい場合に厚生労働大臣の認定を受けるなどの条件を満たした場合は、代わりにウェブページ等で必要な情報を公開(同意代替措置※)することとされています。そのため本研究では、令和6(2024)年4月に厚生労働大臣より認定を受け、本ウェブページにおいて全国がん登録情報を利用したがん罹患把握についてお知らせするという方法をとらせていただきます。
また、第21回厚生科学審議会がん登録部会(令和4(2022)年12月5日)にて、がん登録等の推進に関する法律第21条第3項第4号又は第8項第4号に該当する場合の同意取得条件が見直され、説明文書への記載事項が改訂されました。本研究はこの改定前に研究参加登録(同意)をしていただいた調査研究対象者が多数を占めており、同意の再取得が困難であるため、改訂前および同意書等の改版以前の調査研究対象者の方へは、本ウェブサイトへの告知により代替措置とさせていただきます。
「調査研究を行う者が 講ずる同意代替措置に関する指針」(平成27年12月厚生労働省告示第471号)概要
次の(1)(2)のいずれかに該当する場合、同意は必要としない(法附則第 2 条)。
⇒替わりに、同意代替措置(※)を講ずる。該当しない場合は、同意の再取得が必要。
(1)施行日前からがんに係る調査研究の対象とされている者が5000 人以上の場合
(2)がんに係る調査研究を行う者が次のイ又はロに掲げる事情があることにより同意を得ることががんに係る調査研究の円滑な遂行に支障を及ぼすことについての厚生労働大臣の認定を受けた場合
イ 施行日前からがんに係る調査研究の対象とされている者と連絡を取ることが困難であること。
ロ がんに係る調査研究の対象とされている者の同意を得ることががんに係る調査研究の結果に影響を与えること。
※同意代替措置とは
1.調査研究対象者を追跡し、(何らかの方法で)調査研究対象者に係るがんに係る情報を取得することについて、インフォームド・コンセントの取得等を実施済みであること
2.調査研究を行う者が全国がん登録情報等の提供を受けることについての情報公開等の措置
一 適切な情報公開(ホームページ等に十分な期間、以下を掲載)
(1)調査研究の概要(調査研究対象者の範囲、調査研究の目的を含む)
(2)全国がん登録情報等の利用目的
(3)全国がん登録情報等に係る個人情報の取扱い
(4)同意の再取得ができなかった理由及び本指針の概要
二 全国がん登録情報等の提供を拒否できる機会の保障(ホームページ等に十分な期間、以下を掲載)
(1)迅速に対応できる事務局の連絡先
(2)拒否によって調査研究対象者が不利益な取扱いを受けない旨
(5)迅速に対応できる事務局の連絡先
生活状況の把握やがん罹患把握のために、ご自身に関わる全国がん登録情報等を用いられることに同意しない方は、下記までご連絡ください。
また、本研究全般に関するご質問、本研究における全国がん登録情報等の利用に関するご質問、個人情報の取扱いに関するご質問も、下記までお問合せください。
研究代表者 佐川元保
東北医科薬科大学 医学部 JECS Study事務局
住所:〒983-8536 宮城県仙台市宮城野区福室1-15-1
担当:佐川、須藤、小原
電話:090-2366-3669(平日9:00~16:00)
FAX:022-290-8754
E-mail:jecsstudy@gmail.com
〇全国がん登録情報を用いられることに同意しない方はこちら [Word:19KB]
(6)全国がん登録情報等が当該がんに係る調査研究に利用されることを拒否することによって調査研究対象者等が不利益な取扱いを受けないこと
同意の有無によって受ける不利益は何もございません。研究参加の同意については、調査研究対象者である皆様の自由意思によるものです。
2021.11.1(公開日)
2022.12.26(一部修正)
2024.7.1(一部修正)
2024.9.1(一部修正)